2019.8.4 定例活動 低い枝の間伐対象木どうする?

猛暑が予想される7月末、心配はありましたが手元の温湿度計では山の気温28度、湿度70%弱。適度に沢から吹き上げる涼風に癒されながらの活動でした。

活動中、枝打ちされていない間伐対象木があり、ロープがあげられない状態。諦めかけたところWさんの活躍で伐倒するができました。

低い枝の間伐対象木どうする?

本日は8名参加。東青梅駅前集合の後、活動拠点にさせていただいている里仁会館に移動です。

必要な装備を用意した後ミーティング。今日の活動内容と安全管理上の注意点を再確認。

本日使用する機材

装備品、使用機材は参加人数とその日の活動内容によって変わります。何を持ち出すか確認しておかないと、山に置き忘れたことも気づきません。山に忘れ物をするとよほどの偶然が重ならない限り見つけられないので、このチェックが重要です。

ミーティング中

機材を手分けして持ったら出発!

入山口までは車に分乗して移動です。

山中にて

入山口からは「あじさいの道」が続きます。ちょっと前まで道の両側に白いヤマアジサイが咲いていました。もう花は終わっていますね。

道を行くと動物たちの痕跡を発見!

地面にぼこぼこと開いたくぼみ。鹿の足跡です。ここを通ったんですねー。見上げると獣道のようなものがありました。

モグラ塚はモグラがトンネルを掘る時、余計な土を捨てた跡と言われています。公園でも見かけますね。

あじさいの道からりんどう坂に入ります。ツルリンドウがたくさん咲く道ということでりんどう坂と名付けられたそうです。

今年はツルリンドウ、少ないのかな? と思ったら、道を外れたところにぴょこぴょこと生えていました。

ツルリンドウは、東京都のレッドデータブックによると、区部で絶滅、北多摩で絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
西多摩、南多摩では自生が見られますが、数が少なくなっている植物です。咲いているのを見かけたら、そーっと見守ってあげてくださいね。

りんどう坂まで来ると結構な標高になります。

りんどう坂から見下ろす

植栽コナラ金網の補強とすみれ道

りんどう坂を抜けると開けた斜面に出ます。間伐木で作った番地がずらりと並ぶ場所。ここで小休止です。

この広場の最も谷側、がけとの境にすみれ道が続きます。崖の先は広葉樹が多く、がけの上は針葉樹が多くあります。

すみれ道に沿って植栽・保護している広葉樹が並びます。

休憩の後、今年植栽したコナラを見回りつつ、金網の補修です。

すみれ道のがけ下には保護網のついた広葉樹がたくさん見つかります。かつての環境保全活動で行われた植栽です。こういった活動で少しずつ森と山が本来の形を取り戻していくんですね。

そして、すみれ道の途中で崩落した土留めを発見。次回の定例活動で補修することになりました。

間伐

そして間伐です。

活動を続けていくにつれ、少しずつ奥の方に進み、現在はかなりの急斜面がメインの活動場所になっています。

今回の間伐エリアはこんな感じ。

今回の活動エリア

前方に密生した針葉樹林、後方は崖と沢です。開けた後方に倒したいところですが、倒木をそのまま沢へ落下させることになります。

木が密生している前方を狙うしかありませんが、伐倒時に枝と枝が絡んで倒れずに止まってしまうとまた大変です。

一本目

幹が曲がっている杉。木の重心の位置を見極めつつ、木々の隙間を狙って伐倒方向を決定。

前は密生した杉林 後ろは沢 さてどうする?

いつになく慎重に決定しました。

決定したら受け口追い口を切りながらロープを張っていきます。私もロープ上げやらせていただきました。100発100中...とならないのはご愛敬で(笑)

チームワークが大切

そして、伐倒!!

と思いきや、シビアに設定しなければならなかった伐倒方向。やや枝にかかりつつ、全員でロープを引いて倒しました。

二本目

本日2本目

ロープを上げているのは迷彩ズボンがきまっている会員のWさん。受け口を切っているのはいつも優しいOさんです。

そしてロープを接続していきます。

滑車を繋ぎます

倒した後は切り口を確認。

ややツルが細いか?

2本、3本と倒して昼休み。

昼休憩

昼食中

動画でわかったでしょうか。実はこんな急斜面で作業をしています。

湿度は高いものの、手元の温度計で気温は28℃。日陰に入るととても涼しいです。時々沢を登ってくる風がクーラーみたいです。

沢を登る風

沢の風の中でこんな虫に出会いました。

ハチの仲間?

これはサトジガバチです。狩りをするハチです。
主にアオムシを捕まえてきて毒で麻痺させて生きたまま幼虫の卵を産み付けます。孵化した幼虫はアオムシを殺さないように食べ進み、成虫になって飛び去ります。
人間から見ると残酷に感じますね。でも、食べたり食べられたりしながら、自然は一体として循環しているのです。

そして珍入者。

これからどちらへ?

そんなこんなしながら、午後にもう一本。

低い枝のある間伐対象木

この辺の木をよく見ると...

今回活動エリア周辺の木

よく見る人工林とはなにかが違います。節がぼこぼこと出ているような...

植林した杉やヒノキの成長段階で枝打ちという作業をします。枝を切られた木はその場所を修復しようとして樹皮をかぶせます。
結果、きれいな木材がとれるんですね。
このぼこぼこした節は枯れて折れた枝の名残りでしょう。なかなか人の手が入ってこれなかったということかもしれません。

そして、低いところに枝の残っている木もちらほらあります。そのような木だとロープを適切な位置に上げることができません。

そして、今日最後の対象木が...。

どうしたものかと諦めかけていたところ、W会員のカラビナ投げ。

カラビナで止まっています
枝にのっかるようにしてロープをかけることができました

見事ロープをかけることができ、伐倒成功しました。いろいろな技術があるんですね。勉強になります。

残念ながら動画取り忘れました。

そして伐倒すると、なんとまぁ見事な枝の張り方。

枝張りがすごい

苦労しながら、枝打ち、玉切り。この木ヒノキに似ていますが、香りがちょっと違うような。

これはサワラの木です。葉の裏面を見ると葉脈がX字になってますね。ヒノキはY字になっているので、そこが見分けどころです。

サワラの葉脈

何とかサワラの木を片づけました。

そして、集合写真をパチリ。

本日のメンバー

帰りがけに作業道を一か所補修して下山しました。

作業道の補修 落ちている丸太を利用します

おまけ

W会員の正体について語る(笑)

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